はちみつは好きですか?
ある養蜂家さんが言っていた「白くて固まらないトロトロのはちみつでないと売れないのよ」という言葉がずっと引っかかっています。
色が白っぽい、サラッとしたはちみつと言えば、アカシアのはちみつです。日本では好感度No.1!多くの日本人がイメージする「はちみつらしいはちみつ」です。
私は、生活クラブの高橋昭江先生のはちみつ講座で、レザーウッドハニーに出会い、その美味しさに衝撃を受けました。母に誕生日にプレゼントしたところ、「お母さんは、普通のはちみつがいい」と言われました。
普通とは何でしょう?
私は蕎麦のはちみつも大好きです。蕎麦はちみつをバタートーストにつけると、最高に香ばしくて、何枚でも食べられます!しかし、前出の養蜂家さんによれば、蕎麦はちみつは人気がなくて、美味しくないからみつばちの餌にすると聞きました…。私の好きなものはどうやら「普通」ではないようです。
世界中にいるお友達のおかげで、オススメのはちみつが海外から届いています。花の数だけはちみつがあると言っても過言ではないほど、様々な味の違いが楽しめます。
アメリカから届いたはちみつは、全て生はちみつで、しかもオーガニックなのに500円くらいから1200円ほど。Trader Joe’sのような気軽なスーパーで手に入るって素敵!
オランダからのこだわりセレクションは8本も入っていました。どれもオーガニックで、特別なシュタイナー農法のものも。加熱は60℃までという話。修道院で作られているというものもとても興味深いです。
日本で良いはちみつを購入しようとすると、まずどこで買えるのか分かりません。買う時にオーガニックかどうか、生かどうかも分かりません。なので、はちみつコミュニティーを立ち上げ、良質な美味しいはちみつの情報はみんなでシェアすることにしています。
私のセレクトはちみつ屋は不定期ですが、オンラインで販売しています。「普通のはちみつのイメージを覆すような」お店です。
皆さんのはちみつのイメージはどうですか?
白っぽくて、甘味はさらっとした、アカシアのはちみつ以外のはちみつは食べたことがありますか?
ジャリジャリするようなはちみつも、「そういうもの」と思ってスプーンで食べるのは、口の中で溶ける楽しみがありますよね。
食べたことがあるものしか、「美味しい」って思っていなかったとしたらもったいない!
「普通のはちみつがいい」と言った母ですら、気がつけば、レザーウッドハニーのファンになっています。
「前に、好きじゃないって言ったじゃない!」と私が言ったら、
けろっとした顔で、
「えー?そんなこと言ったっけ?慣れてきたら美味しいよ!」
と宣っております。これが「普通」と思っていた味の枠から飛び出すということです(笑)飛び出してみると、新たな発見に出会える楽しみもありますよ。
オーソドックスなはちみつの味わいも、もちろん追求したいです。
知り合いの長野のベテラン養蜂家に分けてもらうアカシアはちみつは素晴らしいです。色の透明度、糖度、そして純粋さを味わえる最高のアカシアはちみつだと思っています。食べ比べているからこそ、同じアカシアはちみつと言っても、養蜂家によって全然味が違うんです。
それも、当たり前。はちみつは土地のエッセンスを凝縮したものであると同時に、みつばちが作り出しているのです。みつばちに優しい養蜂家のはちみつの味は、それはそれは優しい味をしています。本当に、みつばちの状態がそのまま現れるのです。
箱を開けた瞬間から、優しいみつばちは、おとなしくて穏やかなのでわかります。それは、養蜂家が日々、どのようにみつばちに接しているかがそのまま現れるのだなぁと思うのです。
はちみつの味は、「はちみつ」という味ではありません。
花の種類だけ、養蜂家の数だけ、そして、年によっても変化する自然そのものです。毎回同じ味、というものにならないのが「普通」です。
それだけ、はちみつの世界は奥が深く、面白い世界だと気づいてしまってから、沼にハマっております。私のはちみつ棚には、常時50種類以上を並べて、悦にいっています(笑)
今のところ、私のはちみつ美味しさランキングのダントツ1位はレザーウッドですが、2位のキルギスのスノーハニーもかなりの衝撃でした。先日は、メキシコからサボテンの花のはちみつが届き、一緒に食べていた家族と感嘆の声を上げました。世界中の蜂蜜を食べ尽くして、お薦めしていきたいです!